間取り図とは、部屋の広さ・数・種類に加えて窓とドアの位置や開く方向など、建物の基本情報を示す平面図のことです。また、建物の向く方角が東西南北で示され、間仕切りや壁の間などの距離もミリメートルの数字で表されています。そして、ロフトや収納の位置についても明記されます。さらに、間取り図を読めば通風や採光についても情報を得られます。そのほか、間取り図を囲むラインは敷地の境界線を示すので、土地の面積や形状も読み取ることができます。 こうした間取り図の情報があれば、希望にかなう暮らし方のできる建物かどうかわかります。しかし、平面図である以上、敷地内の段差などは示されるものの窓の高さや階段の角度など縦方向の情報についてはわかりにくくなっています。こうした縦方向の情報を補うには、立面図(建物を横から見た図)や断面図が必要になります。
部屋の配置を見る際に気をつけるポイントは、家人が建物内を移動する時の動きをイメージして障害が無いか確認してみることです。例えば、子育て中の家族の場合、常に子どもを視野に入れて家事ができる構造が好ましいと言えるでしょう。居間で遊ぶ子どもを見守りながら料理をするのであれば、キッチンから居間を見渡せる対面式キッチンが望ましいです。洗濯や風呂掃除に行くにも、曲がり角や扉ができるだけ少ない方が効率よく家事をこなせます。
キッチンから居間へ移動する際にも、備え付けのテーブルなどを大きく迂回しないと到達できない構造は避けた方が良いかもしれません。扉の開く方向も重要です。扉の開く方向は扇形のラインで示されますが、キッチンから子どものいる居間へ行く際に押して開けられる方が速く移動できるため、居間の側にラインが引かれた物件が良いでしょう。また、扇形のラインの部分には家具など置けないので注意しましょう。